この記事は、オムツが取れないと焦っているお母さんへ向けての記事です。
オムツは9割取れる
オムツは成人までに9割の人が取れるって知っていますか？
しかもその9割というのは重心障害者も含めてです。
だからまず、「このままほっておくと一生オムツなんじゃないの？」という心配は不要です。
（うちの子重心なんですけど、という方はごめんなさい。その場合はオムツが取れるかわかりません）
荒療治に意味はない
トイトレのためにトレーニングパンツにしたり、布パンツにしたり、
下着をはかせないでいることは、オムツを取るためにはあまり重要ではありません。
また、布パンツにして「パンツが濡れて気持ち悪い感覚」を味わえばトイレでするかも、
という淡い期待も強敵（？）には通じません。
そんなことをしておむつがとれるのが早くなることはありません。
時期を誤ったトイトレは、ママの自己満足であることを自覚して下さい。
トイトレを開始する時期
「膀胱に１～２時間たまるようになってから」
これは正解です。そもそも体が整わないとトイレトレーニングは開始できません。
ただ、自閉症の子は体の発達も凸凹であることが多く、例えば運動能力は健常児並みになったから
トイトレも健常児並みに進めて行っていいかというとそうでもありません。
5歳になっても、6歳になっても、おむつが1時間も乾かないようでしたらまだ身体的に早すぎます。
その時はゆっくり構えて、時期を待ちましょう。
こだわりを乗り越えられるか
「おむつを外すのが嫌」
「トイレでするのがいや、おむつでしたい」
そういうこだわりは、たとえ親でも「自分でない誰か」が強要してもどうしようもありません。
とはいえ、これは親が根気強くこだわりをとらないといけません。
嫌がらない程度に、トイレに連れていきましょう。
例えば
・一日3回ご飯の前にトイレに連れていく（御飯の前など動機の高い時がポイント）
・慣れてきたら2時間に一度トイレに連れていく
・出なくても出ても褒める。シールなど楽しめるものをトイレに置いておく。
これらは、こだわりをとるために行うことで、膀胱を鍛えるためにするわけでありません。
嫌がったらその日は一日やめましょう。無理にさせてもいいことはありません。
トイトレはママの自己満足
きついことを書くようですが、トイトレは子供本人は嬉しいことではありません。
いつまでも子供がおむつをしていることを苦痛に思っているママの自己満足で行うことです。
自閉症児は変化を嫌う子が多いので、いつまでもおむつでできるほうが安心することもあるのです。
でも、おむつがはずれたらお尻も蒸れないし、身軽になるし、いいことばかりというのを
本人が気づいてしまえばこっちのものです。絶対本人も楽になるのですから。
でも、トイトレは、子にとっては苦痛であることをわかってあげてください。
特に自閉症児はメンタルの部分で気をつかってあげないと後々引きずってしまいます。
ママがおむつを外したいタイミングは
・幼稚園、保育園に入る前の3歳
・就学前の6歳
だと思います。
気持ちはよくわかります。
でも、このタイミングで外れなくても焦らないでください。いや、子供を焦らせないでください。
おむつの外し方
自閉症児は発達具合が様々なので、それぞれのお子さんにあったやり方にする必要があります。
例えばですが、
濡れるのが嫌いな子→布パンツにして濡れる感じを味わわせる。
正しいことをしたい子→おむつでしようとしたタイミングでママがトイレに連れて行って大げさに褒める
自分で決めたい子→「トイレでできたらかっこいいなあ」とおだててみる
ママに物を取られるのが嫌な子→「ママがおまるでするよー」とママがおまるにまたがってみる
とにかく千差万別です。
いろんなトイトレの仕方を他のママに聞いたり、
療育の先生に子にあったやり方を聞いたりして試行錯誤しましょう。
番外編：うちの子の場合
うちの子は濡れるのが苦手でした。服が濡れるとすぐ着替えたがります。
そのため、膀胱に１時間溜まるようになるのを待ってから、いきなり普通のパンツにしました。
トレーニングパンツは感覚がおむつと一緒なのか、平気だったようなので・・。
パンツは10枚ほど用意し、パンツでするたびに床を拭き、パンツを変えました。
もう無の境地で毎日挑みました。（じゃないと子にイライラしてしまうので）
パンツのまました時に、濡れた床を踏むのが嫌だったり、
足が濡れたままなのが嫌だったようで、なんと1週間でおむつがとれました。
正確にはおまるに移行しただけでしたが、わが子としては大きな進歩です。
それから一か月後には夜のおむつも取れました。
その一か月でも、夜失敗したのは2回だけです。
「濡れるのが嫌」というこだわりをうまく逆手にとれた（？）パターンです。
4歳前、年中のことでした。
おまるからトイレへの移行はまた今度・・。
